どの世代にも愛される「石鹸の香り」。清楚な印象で、清潔感の代表のようなこの香りは、日本人にとても愛されています。万人ウケするので、香水に選ぶ人も多いと思います。
日本人に愛される理由は、大きくふたつ。
まず、日本人はよく手を洗ったり、お風呂で湯船に浸かったり、世界的にもきれい好きで清潔な国民性があります。よって、清潔な香りが好印象というのも、わかりますよね。二つ目は、他の人種と比べて体臭が少ないため、強く濃厚な香りよりも軽く爽やかな香り = 石鹸のような香りを好む傾向があります。
「石鹸の香り」と聞いて、どんな香りを想像しますか?
手作り石鹸を作ったことがある人はわかると思うのですが、実は固形の石鹸は、元々は無臭です。無臭というよりも、むしろ油脂の原料臭がします。
アロマクラフトで手作り石鹸を作ったことがある方は想像できると思うのですが、アロマオイルの香りだけでは石鹸の原料臭ってなかなか消えないんですよね。この事からも、一般的に販売されている石鹸は、しっかりと香料を加えて香りをつけていることがわかります。
実際、どのような香料が石鹸の香りとして使用されているのか調べてみました。
基本の構成は、シトラス・ライトフローラル・ムスク。
この3種類は、どれも幅広く応用性のある香り、苦手な人が少ない香りです。そこにアクアティックなマリン系香料を加えて瑞々しさを出すこともあるようです。
やはり石鹸は生活用品であるゆえ、幅広い人に好まれる香りであることと、清潔感を感じるアクアティックな香りに仕上げることがポイントになります。
香水としての「石鹸の香り」は、誰からも好かれる香りをつけたい時や、当たり障りのない香りをつけたい時、夏場など汗のかきやすい時期に清潔感を与えたい、などのシチュエーションでおすすめです。万人受けは抜群です。
もちろん、石鹸の香りと一言で言っても、シトラスが強めな石鹸、フローラルが強めな石鹸など、個性はたくさんあります。ハンドソープでも、○○シトラスの香り、○○フローラルの香り、○○シャボンの香り、○○アクアの香り・・・など種類がたくさんありますよね。
どの香りを強調してその製品の個性にするかは、メーカーの戦略や手腕によって差が生じてくるところです。
なので「石鹸の香り」の中でも結構幅があるのです。石鹸を使う時や、石鹸の香りの香水を見つけた時は、是非その違いを嗅ぎ分けてみてください。
そして、自分の中でのお気に入りの石鹸の香りを見つけてみてください。
オーデコロン フリージア/サンタ マリア ノヴェッラ
フリージアの花のシングルフローラルの香りに、優しい石鹸の香りが女性らしく香ります。清潔感があって、軽やかな香りです。
ザクロ/サンタ マリア ノヴェッラ
フリージアよりも、よりパウダリーな香りが印象的で、少しクラシックな雰囲気が漂いますが、石鹸らしい香りはこちらの方が強いです。