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COLUMN

嗅覚のいろいろな身体へのつながり

2023.07.21

Scentpedia編集部

皆さんは、「海馬」という言葉を聞いたことがありますかか。


海馬(かいば)とは、脳の記憶装置に嗅覚から直接つながっている器官です。

海馬は神経細胞の結合をつくる役割を果たしていると言われていて、短期記憶から長期記憶へと情報をつなげる中期記憶を担う器官です。
日常的な出来事や、学習して覚えたことはいったんこの海馬にファイリングされ、整理整頓してから、大脳皮質という部分へ保存されていきます。 つまり、記憶を仕分ける司令塔であります。

勘の良い方はもう考えているかもしれませんが、認知症と海馬・嗅覚は深いつながりがあるかもしれない...。と考えた方は少なくないと思います。

認知症になると、嗅覚が鈍り、海馬が小さくなる。というデータが出ているのは有名ですね。
嗅覚が鈍ることで海馬が衰え、記憶があやふやになったり途切れたりしてしまい、認知症になるのではないかということです。

つまり、嗅覚が鋭敏な状態をキープすることによって、海馬が活発に動かされ、認知症の予防につながるのではなでしょうか。

余談ですが、海馬がないと私たち人間は、新しいことが覚えられなくなります。
つまり、昔のことは覚えていても、新しいことはすぐに忘れてしまうということです。

海馬は、とても大切な場所だが、とても壊れやすい性質を持っているので、最初に話した通り、嗅覚を鍛え続け、海馬を活発に動かすことが大切なのです。

ここでもう一つ、嗅覚の大切さを、直観力と紐づけて、お話しします。

生まれたばかりの赤ちゃんは、目が見えないですよね。

人生のスタートを切ったその瞬間から、「嗅覚」は鍛えられ続けています。
例として、赤ちゃんの母乳の飲み方を出してお話しします。


母乳を①哺乳瓶であげるか、②乳から直接あげるか。
この二つの選択肢は、人の直観力に大きく作用すると考えられます。
①の場合、赤ちゃんは自分の嗅覚に頼らず、両親が赤ちゃんの口元に直接乳を与えるので、嗅覚を鍛えることができないです。

②の場合はどうでしょうか。
赤ちゃんの口元に直接乳をもっていかず、赤ちゃんが自分の嗅覚を頼りに乳を探し出すため、嗅覚を最大限に使います。
その結果、①と比べた時、②のほうが赤ちゃんの嗅覚を鍛えられることがわかります。

人生において大切なのは、「直観力」です。
本国では、直観力がある人のことを「鼻が利く」と言いますが、その言葉も表すように、嗅覚を鍛える=直観力が鍛えられる。
という事になるのではないでしょうか。

どうでしたか?日頃私たちが生きている中で、嗅覚の大切さはあまり感じないと思います。
ですが嗅覚は、生きていく中で最も大切な感覚なのではないでしょうか。

直観力を鍛えることで、今よりも豊かな暮らしが待っているかもしれませんね。

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