香水には、男女別で好まれる香りの特徴があることを、皆さんは知っていますか?
香水業界で言われているのは、
「TOP」
女性用 柑橘系・フルーティなもの
男性用 ラベンダー・コリアンダー・セージなどややクセのある香り
「MIDDLE」
女性用 ローズ・フリージア・リリーなど優しさのあるフラワー系
男性用 ラベンダーを中心にゼラニウムなどややスパイシーな香り
上記は一例ではありますが、好まれる香りの成分・分類は、やはり統計的に、男性と女性ではやや違ってくる事がわかります。
この男女での違いは、インターナショナルな規模でも同じことが言えます。
ただし、近年ではいわゆる“メトロセクシャル化”の傾向が見られ、性別のみで趣向の傾向を二つに分けきれなくなってきているのが現状です。
社会的な課題としてもL G B T問題などが話題になることが増えいますが、香りの世界でも同じことが起こっていると言えます。
例えば、以前までは香水も洋服と同じようにジェンダー別で販売されていました。
ですが、最近はメンズ・レディースと分けての販売ではなく、オールジェンダー向け、いわゆる、ジェンダーフリーな商品が好まれていて、そのような香水を目にする機会が増えてきているのではないでしょうか。
実際に、以前までメンズ向けの商品だったものが女性から人気が出ていたり、逆も然りです。
そのような時代に先駆けて商品を作成し、過去にヒットしていた名香をオマージュしていく。
香水業界では、その時々の時代を感じ取る「感覚」が試されます。
本国でなぜか絶大な人気をキープしている「シャボン系の香り」いわゆる「石鹸系の香り」ですが、他国ではさほど人気がないことを知っていますか?
そもそも、石鹸を頭からかぶった状態で街を歩いていて、その人とすれ違ったときに「うわぁいい香り」とはならないでしょう。
それに加え、石鹸の香りは体臭と同化しやすく、女性だと生理と重なると強いにおい反応をおこし、「いつもつけている時の香りじゃない…」となった経験がある方は多いと思います。
日本では、清潔・穢れがない女性=石鹸・シャボン
と連想されているのでしょうか。
実際に中学生から高校生の時に石鹸系・シャボン系の香水が流行った記憶はありませんか?
別にそんな大して良い香りではないが、「みんな好きっていうからつけておこう」のようなところから始まり、徐々に自分の好みがわかっていき、いろいろな香水を試していたら、今の香水にたどり着いた。なんて人も多いと思います。
香りとは、すごく不思議なものです。
国によって好まれる香りも違う、その時代によっても全く違います。
だからこそ、有名な香水が必ずしも良い香りだとは言い切れません。
名香を嗅ぐと、思っていた香りとかけ離れた香りなことも多いですし、そんな香水が一世を風靡していたなんて今の私たちには考えられないかもしれません。
そんな香りを旅することによって、新たな香りの流行を作り出せる一人者になれるかもしれません。
香りには、いろいろな楽しみ方があります。
是非皆さんも、一歩二歩と香りの世界を楽しんでみてはいかがですか?