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COLUMN

香りを知るN°3
香水の使い分け

2017.06.30

Scentpedia編集部



前回まで、香水の基本的なところを少しお話してきましたが
いざ香水を使おう。というところで、「香害」という言葉があること、香りが時に悪影響を及ぼしているということは決して忘れてはいけません。

特に妊娠中の女性や、病院などのシチュエーションでは、香りによって気分を害されることがあるということを頭に入れておきましょう。

例えば、夏の真っ昼間、汗ばんだ人が多い電車の中。
汗のニオイを消したいからと、自分のお気に入りのウッディーノートのフレグランス、スモーキーさが際立つ香りや、スパイスやアニマルノートが特徴的な香りは、出来る限り避けた方がベターでしょう。
男性的で人間の温かみを感じさせる香りは、オードトワレであっても香り自体は強く感じられることがほとんどです。

付け方にしても、足首あたりに軽くプッシュするなど、やさしい香り方を選ぶのが良いでしょう。
打って変わって、夏の夜のお出かけには、そういった男性らしいセンシュアルな香りを漂わせるのは色気のあるムードを演出できて、良いと思います。

女性だと、グルマン系の甘くてセクシーな香り、濃厚なお花の香りが艶やかな香り。夜のシーンだと、こちらもオトナで上品なものですが、昼の汗ばむ太陽の下では、どちらかというともう少しライトなシトラス/フローラル/グリーンの香りを選ぶのがいいでしょう。

なかなかその場では、人に向かって、ちょっと今日香水きついよ...なんて言いにくいものです。
香水は清潔なお肌にのせて、ふわっと香ってくるのが一番理想的な香り方とも言えます。
時間帯やシーンに応じて、香りを選ぶことができると、よりそのギャップから、周りの人々は興味深く思うのではないでしょうか。
昼にはライトな香りで安心感や清潔感を持たせつつ、夜に会うとちょっとセクシーな香りがするとなると、ドキッとしますよね。

近頃市場に多く出回っている、水々しく爽やかなアクアティックノートの香りや、ユニセックスのフレグランスは、夏の暑い時期には手に取り易く、気兼ねなく使うことができます。


繊細な技法で味わうお寿司屋さんや、葬儀の際には香水を控えましょう。というマナーに忠実に従うことが全てではないですし、お気に入りを手にとることは大前提ですが、マナーを知っているだけで、香りとの付き合い方や、見られ方も随分変わってくるものだと思います。

梅雨の湿気でじめっとした空気や、夏の汗ばむ時期など、シーンに合った香り探しを楽しんで、エレガントさを演出してみてはいかがでしょうか。

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