【ゲラン】伝説の名香〈シャリマー〉からアイリスにオマージュを捧げた香りが誕生

2023.09.19

: Scentpedia編集部

AS THE VERY FIRST AMBER FRAGRANCE
IN PERFUME HISTORY
1925年、ゲラン3代目調香師ジャック・ゲランによって創作された〈シャリマー〉は、世界で初めてのアンバーフレグランス。甘いヴァニラとフレッシュなベルガモットのコントラストがパウダリーなアイリスのフローラルノートを包み込むこの香りは、官能的でセンシュアルな仕上がりから、誕生以来、伝説の名香として語り継がれている。

A LIVING LEGEND
すべての始まりは、17世紀。ゲラン3代目調香師ジャック・ゲランは、インドの皇帝シャー・ジャハーンと愛妃ムムターズ・マハルの愛の物語からインスピレーションを得て〈シャリマー〉を調香した。

このアヴァンギャルドなコンポジションや斬新なボトル、ファンタジーに満ちたネーミングのおかげで、〈シャリマー〉はすぐさま当時の人々の心を奪った。現代パフューマリーにおいて不朽のアイコンと見なされるようになるまで、そう時間はかからなかった。世代を超えて愛されるフレグランスとして人気を誇るだけでなく、今もなお、伝説的な存在でありながら、ゲラン調香師たちに無限のインスピレーションを与え続けている。

A MILLESIME
À FLEUR DE PEAU
ゲラン調香師たちは、〈シャリマー〉が与えてくれるインスピレーションを讃えるため、毎年〈シャリマー〉の象徴的な素材を主役に立たせ、その年だけの特別な香り〈ミレジムコレクション〉を世に送り出している。ヴァニラとトンカビーンにスポットを当てた過去作に続き、3作目となる2023年は、ゲランが愛してやまない6つの香りの素材ゲルリナーデの1つであるパウダリーなアイリスにオマージュを捧げる。その名も〈シャリマーミレジムイリス〉。

この伝説的なアンバーフレグランスのアイコニックなヴァニラノートがアイリスを際立たせ、親密な「パ・ド・ドゥ」と官能的で魅惑的な愛撫を生み出す。

アイリスは肌に触れた瞬間、ゲランのシグネチャーアコード”ゲルリナーデ”、そのゲルリナーデの真髄と言える〈シャリマー〉で感じる特徴的なベルガモットにパウダリーなニュアンスを添える。しかし、アイリスがその真価を発揮するのは、アイリスの複雑な香りがローズとホワイトムスクの中に現れるとき。フローラルでシルキーなノートが、肌の上で夢のようなセンシュアリティを感じさせる。それは、まさに「a fleur de peau（肌に咲く花）」。

IRIS, GUERLINADE’S JEWEL
ゲラン調香師たちの中で、最も美しく貴重な素材とされるアイリスは「調香師のブルーゴールド」としても知られ、”ゲルリナーデ”の重要な部分を形成する宝石のような存在。

〈シャリマーミレジムイリス〉のために、ゲラン調香師たちはアイリスの品種の中でも希少なアイリス・パリダをセレクト。この品種は「アイリスバター」として知られる香料に加工されると、やみつきになるシルキーでクリーミーなファセットを生み出す。

「アイリスバター」の貴重な性質の鍵は、複雑な製造プロセスにある。非常に特殊な技術と希少な専門知識、そしておそらく最もラグジュアリーな素材、つまり時間が必要とされます。香りを放つ根茎は、植えつけた後、特徴的な香りが出るまでに3年、収穫後、乾燥させ、ニュアンスのある香りになるまでにさらに3年かかり、合計6年もの月日を要す。その後、根茎を粉にして水蒸気蒸留することで、ようやくワックス状のエッセンス「アイリスバター」が完成する。

希少で宝石のようなアイリスを主役とする〈シャリマーミレジムイリス〉は、〈シャリマー〉の伝説的な魅惑性を新たな高みへと導き、かつてない官能性を吹き込む。

A LEGENDARY BOTTLE
ボトルもまた、1925年にゲラン3代目調香師ジャック・ゲランの甥、レイモンド・ゲランによってデザインされた〈シャリマー〉のオリジナルボトルへのオマージュです。世界で初めてのペデスタル型のボトルで、アール・デコ調の曲線は、シャリマー庭園の泉を思わせる。

前作に続き、ブラックレザーのカラーが施され、〈シャリマー〉の象徴として有名な「コウモリ型」のラベルは、アイコニックなキャップとアイリス・パリダの花びらの色を思い起こさせるブラックブルーの色合いに。フレグランスのゴールドカラーはアイリスの中心部分を思い起こさせ、この1 年に1度の〈ミレジム〉をより特別なものに仕立てている。