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パルファム ソムリエールが指南する ビジネスシーンの香りの選び方・まとい方

2018.01.25

Scentpedia編集部

ブルーベル・ジャパン独自の資格「パルファム ソムリエール」。今日は渋谷ヒカリエ ShinQsに勤めるパルファム ソムリエール 渡邊 理紗さんから、ビジネスシーンでの香り選びの心得や、演出したいイメージ別に、おすすめのフレグランスを聞くことができた。ビジネスシーンとなると慎重になってしまい、使ってもいいのか躊躇してしまいがちなところだが、香りのまとい方も一つのマナーと捉えて、フレグランスの使い分けを楽しみたい。

–渋谷ヒカリエ ShinQsのショップでは、どういった客層の方が多いでしょうか。

渡邊 理紗さん(以下、渡邊):10代後半から、30代くらいの比較的若い方で、女性が多いですが、他の商業施設に比べると若い男性のお客様も多くいらっしゃいます。クロエやグッチなどのファッションブランドのフレグランスから、ペンハリガンや、ラルチザン パフュームといったメゾンフレグランスも扱っていますが、渋谷という土地柄もあり、年齢問わずファッション感度の高い方には、ニッチなブランドから展開される個性的なフレグランスや、ボトルデザインに惹かれて選ばれることも多いですね。


–男女問わず、ビジネスシーンでのフレグランスの使用は増えてきていると感じますか。

渡邊:そうですね、特に男性であれば営業職等で人と接する機会が多い方からは、「印象をアップさせたい」といったご相談をよくいただきます。親しみやすい香りであったり、不快に思われないようになど、フレグランスをまとうことに意識が向いているように感じます。


–女性であればどのようにフレグランスを選ばれますか。

渡邊:そこまで差はないのですが、接客業をされるお客様は、やわらかで爽やかな印象を与えるフレグランスを選ばれますね。男性よりは女性の方が、気に入った香りをビジネスシーンでも使う方が多いです。それから、自分自身の客観的に見た印象で香りを選んでほしいといった方もいらっしゃるので、そういった方には第一印象のイメージから香りを選ぶこともありますし、いつも使っている香水と違った印象のものを試したいといった方には、視点を変えてアドバイスしています。


–ビジネスシーンとプライベートシーンでの香りの使い分けを意識される方は多いでしょうか。

渡邊:そうですね、渋谷ヒカリエでは、ファーストフレグランスとして、初めて香水を購入される方が多くいらっしゃるので、そういう方には、同じフレグランスでも、つけ方の違いでメリハリがつけられるようアドバイスしています。

–様々な職種の方が来店されるかと思いますが、どのようにアドバイスされていますか。

渡邊:職種によって、それぞれ印象付けたいイメージがあり、その演出したいイメージのお話をお伺いした上でコンサルテーションをしていきます。


–そんな中で多く選ばれる香りというのは、どのような香調のものでしょうか。

渡邊:女性であれば透明感のあるフローラルの香りなど軽やかなものが多いですね。男性であれば穏やかで落ち着きのあるフゼアの香りが人気ですね。


–ビジネスシーンに使いやすい香りが揃ったブランドはありますか。

渡邊:クリードやペンハリガンなどは香りの幅が広いので選びやすいと思います。男性であれば、ブルガリのフレグランスを長年ご愛用頂いていて、指名買いする方も多いですね。


–渡邊さんが、お客様と接する中で、香りの楽しみ方や在り方はどのように変化してきていると思いますか。

渡邊:香水を選ぶ上で、最近は男女の区別がなくなってきていると感じています。女性が好んでいたものが、男性からも好まれるようになり、男性らしい香りのフレグランスを女性が好むようになっています。素直に香りを選ぶようになることで、自己表現をされているのは新しい楽しみ方だなと感じます。若い方は特に、ユニセックスで使えるフレグランスに注目していると感じます。


–では、それぞれのタイプやシーン別におすすめしたいフレグランスを教えてください。

どんなシーンにも対応できる 清潔感とフレッシュな印象を与えるフレグランス

ラルチザン パフューム 「シュール エルブ オーデコロン」


印象派の画家マネの「草上の昼食」という絵画から着想を得たフレグランスで、透明感があって明るい香りがポジティブな気分にさせてくれます。ベルガモットの香りを使用したオーデコロンなので香り方も軽やかで、男女問わず人気がありますし、職種を問わず気軽にまとって頂けるフレグランスです。

芯のある働く女性を演出できるフレグランス

クリード 「クリード オードパルファム アバントゥス フォーハー」



女性の強さを感じさせるエネルギッシュなシトラスや、フローラルを用いた香りです。この香りは、実際にキャリアを積んだ30代くらいの女性に気に入って頂くことが多いんです。パワフルで、カリスマティックな存在感もあって、活き活きとした女性を演出できるフレグランスです。

主張しすぎずに、さりげなくふんわりと香るフレグランス

ブルガリ 「モンジャスミン ノワール オー エキスキーズ オードトワレ」


透明感に溢れた優雅なジャスミンの香りです。まとっているかどうかが、わからない程さりげない香りですが、着物の帯揚げのように、あるのとないとではとても差があることを感じさせてくれる香りです。それでも香りの存在感が強すぎると感じる場合は、洋服を着る前にウエストあたりや、足元にまとうことで、香りがふんわりと漂います。

個性を感じさせつつも、初対面に好印象を与えるフレグランス

メゾン フランシス クルジャン「アミリス オム オードトワレ/ファム オードパルファム」

女性用と男性用のペアで展開しているフレグランスなのですが、ミカン科の木の香りを使ったウッディーな香りです。しっかり香るのですが、イリスの香りがエレガントで繊細な印象を残すことができます。ありふれた香りではないのに、親近感がわくような特別なフレグランスです。

男性のビジネスマンにおすすめしたいフレグランス

ペンハリガン「オーパス 1870 オードトワレ」


ラテン語で「偉業」を意味するオーパスと名付けられた香りで、1870年から続くペンハリガンの歴史を称えたフレグランスです。スーツなどの装いにもぴったりな、端正でエレガントな香りは、ビジネスにおいてもパワーをもらえる存在です。女性がギフト用としてよく選ばれていますし、男性からの人気は非常に高いですね。


渡邊さんが勤務する渋谷ヒカリエ ShinQs 「ジャルダン デ パルファム」

ミュウミュウやグッチ、ブルガリなどをはじめとしたファッションフレグランスから、ラルチザンパフュームやボンド・ナンバーナインなどのメゾンフレグランスまで幅広く扱うフレグランスショップ。自由な感覚で香りを選び、気軽に試せるお店になっている。
住所:東京都渋谷区渋谷2-21-1 渋谷ヒカリエ ShinQs 1F

問い合わせ先/ブルーベル・ジャパン 0120-005-130(受付時間10:00〜16:00)

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