EssenceN°9
誰もが好きな、あの香り
2017.07.20
- Scentpedia編集部
誰もが好きな香りといえば、秋に香りを放つキンモクセイの香り。ナチュラルな自然に存在するものながら、芳しい甘さをもったキンモクセイは、風情を感じる、素晴らしい香りを漂わせますよね。
キンモクセイは、夜香性のもので、昼間よりも夜の方が香りが強いことは、ご存知ですか?イランイランや、イエライシャン同様、夜に芳しい香りを放つものは存在しますが、どれも濃厚で素敵な香りです。キンモクセイの香りの成分としては、スミレの花のような香りを持つ、イオノン系の成分と、フルーティーでミルキーなガンマーデカラクトンという成分が入っているため、甘く優しい香りが特徴です。
日本では、キンモクセイの香りというと誰もが想像できる香りですが、中国でも同様に、とても好まれる香りなのです。しかしながら、ヨーロッパではキンモクセイとしての香りへの認知は浅く、東洋人が好むものとされています。
調香の世界では、キンモクセイは「オスマンサス」または「オスマンチュス」と呼ばれ、日本のようにフローラル調の香りとは捉えられておらず、その果実のようなやわらかい甘い香りから、フルーティーノートの分類とされています。確かに日本では近付いて嗅いでみないと、香りがわからないようなお花ばかりで、そこにいるだけで香りがすごく広がってくるような植物はあまりありませんが、キンモクセイは果樹園を思わせるほどの芳香の強さがありますよね。
キンモクセイのお花には、リラクゼーション効果があり、食欲を抑制する効果もあるのだとか。食べ過ぎでお悩みの方にも、効果的なのではないでしょうか。近頃は、「生活の木」などでもアロマオイルとして取り扱いもあるので、キンモクセイの香りをお部屋に取り入れてみるのもいいかもしれません。
よくキンモクセイの香りを纏いたい!という方がいるので、ひとつおすすめのフレグランスをご紹介。
世界的に有名な、ジャンクロード・エレナが創立したフレグランスブランド「ディファレント カンパニー」から出ている、「オスマンチュス」は、中国を訪れた際の記憶をもとに作られた香りで、私たちにとても馴染みのあるキンモクセイの香りを表現しています。
日本でも、伊勢丹のフレグランスコーナーでの取り扱いもあるので、是非試してみてはいかがでしょうか。