皆さんは、アロマテラピーを受けた経験がありますか?
今回はアロマテラピーと最近話題の天然香料についてお話していきます。
花の香り・フルーツの香り・森の香りなどの植物の香りが、私たちの心や身体にさまざまな働きかけをすることを知っていますか?
アロマテラピーとは、植物から抽出した香り成分である精油(エッセンシャルオイル)を使って、心身のトラブルを穏やかに回復・改善させ、健康や美容に役立てていくとして、女性を中心に人気がある自然療法です。
AEAJという言葉を耳にしたことはあるでしょうか。
AEAJは内閣府に公益認定された、アロマテラピー関連で唯一の公益法人。 植物の香りを用いた「アロマテラピー」を通じて人々の心身の健康に寄与することを目的に、アロマテラピーの普及・調査・研究などの活動を行っている法人です。
AEAJ資格というものもあり、それはアロマテラピー教育のスペシャリストとして、安全なアロマテラピーの実践方法を一般の方に教授できる能力を認定する資格です。
ここまで少し硬くお話ししましたが、簡単に言うとアロマテラピーとは、この香りにはリラックス効能がある、この香りにはよく眠れる効能がある、この香りには集中できる効能があるなどと、効能を香りに紐づけ、多くが癒し(自律神経)と集中力UP (交感神経)に作用するとされている自然療法です。
ただし、脳科学をもとに嗅覚が人に与える影響を測ると、その香りの及ばす作用は、その人の個性・記憶との結びつき・その時のコンディションなどによって様々に違うということがわかっています。なので、そこを履き違えてしまうと、あまり期待する効果を得られないということに繋がりやすいのではないでしょうか。
天然香料の質は毎年、天候などの関係で大きく変わるので、「香り」という観点で考えると例年と同じように作った場合でもロット間のブレが大変大きくなります。そのため、アロマテラピーにおいて「調香師」という職業は成立しないのです。なぜなら、プロの調香師は自分が配合した香水レシピに関して、いつ何時に同じものを作って欲しいとオーダーが来ても対応できるようにしています。しかし、アロマテラピーに用いられる天然香料を使ったレシピでは、そうは行かないためであります。
どうでしたか?天然香料や合成香料について知ることで、アロマテラピーや「香り」についてもっと深く知りたくなりませんか?
フレグランスをプロデュースする中で、個人の感性やコンディションに合わせて安全性を確保しつつ品質も安定した「合成香料」を用いたレシピを使って、嗅覚(香り)を起因とした自律神経や交感神経への作用・効果を目指すことは、「香り」の世界においての今後の課題として、最も興味深いテーマですね。