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COLUMN

モテと香り N°2
体温と香り

2017.05.23

Scentpedia編集部

前回のコラムの最後に書いた「甘い香りは体温を上昇させるのか?」について、調べてみたのですが、結果から言うと、私が思っていた答えとは正反対の答えが出てきました。が、せっかく調べたので、今回は体温と香りの関係性についてお話しようと思います。

人の体温は免疫機能と深く関係しており、人の体に異物が侵入した際に有害なものから自分を守ろうとして、免疫という防御システムが発動し、体温が上昇する。この体温を上げるための免疫機能には副交感神経の機能が大きく関わっていて、副交換神経は主に夜間、リラックスしている時に優位に働きます。

つまり、私は甘い香りをつけていると、興奮して体温が上昇し、
香りが熱を持ったように官能的に香る・・・という答えを期待していたのですが、体温の上昇は逆にリラックス状態の時に起こる、というものでした。
近年、人間の平均体温は男女ともに低下しており、そのため最近の若い人達の免疫力は低下傾向にあるようです。

そこで注目されているのがアロマで、特に副交感神経に働きかけるものがラベンダー、イランイラン、ゼラニウム、ローズマリー、レモン、ティートリー、フランキンセンス、ローズオットーです。

これらの香りを嗅ぐことで、ストレスを軽減し、リラックスすることによって、基礎代謝アップ、血行促進などの効果が見られるそうです。このうち、イランイラン、ラベンダー、ローズオットーは異性を虜にする香りとしても紹介されています。

少し話は逸れますが、人間の自律神経は交感神経(活動)と副交感神経(休息)の2つの神経から成り立っていて、どちらもバランスが大切。どちらかが過剰になっている状態を自律神経失調症といいます。

この2つの神経の偏りは好む食べ物でわかるそうで、交感神経が優位に働いていると、人間はバランスをとる為に、副交感神経を優位にしようとして、甘いものやコーヒーお酒などによって、神経を落ち着かせようとするそうです。逆に副交感神経が優位に働いている時は、肉や魚、卵といったエネルギーが多いタンパク質を多く摂取したがる傾向にあるそうです。

甘い香りは人をドキドキさせたり、興奮状態にさせるとばかり思っていましたが、食べ物がそうであるならば、香りにも落ち着かせる効果、つまり副交感神経を刺激する効果があるかもしれません。

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