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恵比寿三越にオープンしたフレグランスショップ「サロン デ パルファム」で販売歴13年のパルファム ソムリエールに訊く いま、上級者が好きな香りって?

2017.12.08

Scentpedia編集部

11月1日に恵比寿三越1階にオープンした「サロン デ パルファム」。メゾン フランシス クルジャン、ペンハリガン、アニック グタールの3つのメゾンブランドの世界観を体感できる店内では、パルファム ソムリエールとして活躍する内山裕美子によるコンサルテーションが受けられる。販売歴13年にわたる彼女ならではのコンサルテーションの秘訣や、上級者が好む香りまで聞くことができた。

−フレグランスに携わるきっかけは何だったんですか。

内山裕美子(以下、内山):元々アパレルの仕事をしていて、洋服には興味があったのですが、香りのデビューはとても遅かったんです。昔、エスカーダの「イビザ ヒッピー」の香りに衝撃を受けて、その香水を買った年にブルーベル・ジャパンに入社しました。実は入社後この香りが、ブルーベル・ジャパンの取り扱い商品である事を知ったのですが(笑)。そこから勉強して、興味が深まっていきましたね。13年程が経ちました。

 

—これまでずっと販売の仕事をされているのですか。

内山:そうですね、西武池袋本店から始まって、伊勢丹新宿店に10年勤務し、11月1日のオープンと共に三越恵比寿店に配属になりました。

 

—コンサルテーションを行うにあたって、意識していることを教えてください。

内山:人によって香りの感じ方って違っていて、爽やか・甘いなどのニュアンスも違うので、お客様自身がどのように香りを感じるかを意識します。フレグランスで自分を演出するために使いたいのか、香りを楽しみたいのか、というのもとても重要です。それからお話していくなかで、“私だったら”という視点も加えて、新たな香りの興味や新たな一面との出会いになっていただければと思っています。

 

—お話のなかで、お客様にとっての新たな出会いとなるような香りをどのように見極めるのでしょうか。

内山:○○の香りはこういうところはよかったけど、こういうところがあまり好きじゃなかった、○○の香りは友達にこんな風に言われた、などといった何気ない会話ですね。香りってすごく種類が多いので、試したことのない香りって結構あったりするものです。そんな中で自分だけで選ぶと偏ってしまいがちなので、挑戦してみたい香りを質問したりもします。興味のある香りと、趣味嗜好にあった香りを掛け合わせたような香りを提案すると、固定観念や先入観で選んでいなかった香りも、楽しんで頂くことができます。

 

—10年を超えるキャリアであれば、お客様が気に入る香りの的中率はかなり高いのではないでしょうか。

内山:気にしたことはなかったですが、昔はどうしても「お客様の為に」という気持ちから、お客様の好きな香りや、喜ぶ香りを、と考えていたのですが、長年接客していくうえで、もっとお客様に楽しんで頂くにはどうしたらいいのか。という視点に変わってきたので、気に入って頂けることが増えたように思いますね。

 

—時代によって香りのトレンドは感じますか。

内山:そうですね。昔は男性は男性らしい香り、女性は女性らしい香り、というのが当然でしたが、ユニセックスの香りで男女問わずという中性的なものが好まれるようになっていますね。周りがどう思うかを気にして、甘い香りは懸念されたりもしますが、1年を通して甘い香りが人気の年もあったり、昔よりは「自分の香り」を意識して選ばれる方が増えました。アロマのように癒しと捉えていたり、ファッションの一部としても選ぶということもありますね。

 

—近年男性でもフルーティだったり、フローラルの香りを気に入られることが多いということですが、実際そのように感じていますか。

内山:「クロエ オードパルファム」は発売当初は女性の中でブームでしたが、いわゆる「石鹸の香り」と言われるようになって、男性からも人気がすごく高まりましたね。一昨年は女性らしいフローラル フルーティの香りが男性にとても人気だったり、嗜好も男女逆になってきていたりと、おもしろい変化ではありますね。

 

—ニッチフレグランスというカテゴリーの認知が高まっていると感じますか?

内山:そうですね、フレグランスを使う方自体が増えていることもありますが、当店で扱っている3ブランドを知っている方が7割なんです。これだけあるたくさんのブランドのなかで、この3ブランドを知っているということは、ニッチフレグランスへの興味も高まっているように感じますね。

 

—フレグランス上級者が好む香りはどのようなものなのでしょうか。

内山:ひとつはメゾン フランシス クルジャンの「バカラ ルージュ 540 エキストレ ドゥ パルファム」ですね。上品な奥行きのなかに、クリアな印象もあって香りに引き込まれていくように感じると思います。それからペンハリガンの「ポートレート コレクション」は上級者の方にとても人気です。イギリスの上流階級の人間関係を香りにするという他にないストーリー性を楽しんでいただけますし、香りを試さずに、私はこれかな、と選ばれる方がいらっしゃるくらいです。取り扱っているお店も、伊勢丹新宿店、GINZA SIX、三越恵比寿店のみなので限定というのもポイントです。

—最近のお客様の動向で変化があれば教えてください。

内山:香りに興味をもって、まとい方や、ブランドのコンセプトなどを問われることがすごく多くなりましたね。そのなかで、自分の好きなブランドがあって、香りを楽しんでいる方が増えたように思います。

 

—三越恵比寿店の魅力を教えてください

内山:世界的な人気を誇るメゾン ブランドをラグジュアリーな空間でゆったりと見ていただけるのが魅力だと感じています。お客様からも、「1つのブランドで種類がこんなに揃っていることってないよね」と言われるほど豊富なラインアップです。「自分に合ったフレグランスを選んでもらったり、いろいろと香りについて話を聞けるのも嬉しい」といった声も頂いています。

 

ギフトシーズンにおすすめしたいフレグランスアイテム

アニック グタール「クリスマス キャンドル ボックス」は、数量限定で、クリスマスシーズンに向けた香りが魅力のキャンドルコレクションです。季節的にもホリデームードを高める空間へと演出するのにぴったりです。キャンドルって実はリラックス効果が非常に高くて、キャンドルの灯りのやさしい揺らぎが、自然の中にも体の中にもあるリズムと同じらしいので、忙しい時期のリラックスアイテムとしてもおすすめです。


三越恵比寿店 1階サロン デ パルファム
2017年11月1日にオープンしたフレグランスショップ。メゾン フランシス クルジャン、アニックグタール、ペンハリガン3つのメゾンブランドのフレグランスをラグジュアリーな空間で試すことができる。

住所:東京都渋谷区恵比寿4-20-7 恵比寿三越1F

問い合わせ先/ブルーベル・ジャパン 0120-005-130(受付時間 10:00~16:00)

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