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COLUMN

モテと香りN°9
イランイランが恋のスパイス

2017.07.11

Scentpedia編集部


香りには、官能性の高いもの、媚薬とされるものが色々とあって、紹介したい香りもたくさんあるのですが、「モテと香り」というテーマでまず説明したいのは、イランイランです。イランイランってどんな花で、どんな香りかって、みなさん想像できますか?日本では、ほとんど見かけないですよね。ですが、官能的だとされる香りには目がない連載ですから、今回も掘り下げていきたいと思います。

イランイランは、しだれているのが特徴のお花で、暑い国を連想させるような、甘くて濃厚な香りです。イメージとしてはジャスミンに似ていますが、ジャスミンの方が、より骨格がシャープな印象があります。日本で育っている私も、初めて嗅いだ時は、なんだこの不思議な香り。と、あまり馴染みのないイランイランの花の香りに驚いたものです。

香水を作るにあたっても、たくさん入れてイランイランの香りの香水を作る、というよりは、少し加えるだけで、香りの変化が大きく、エネルギッシュな原料なのです。

そして今回大切なのは、イランイランには「官能的な気分にさせる」という要素があることです。その甘く濃厚で、暑い国の夜を思わせるような情熱的かつ女性らしい香りが、セクシーなものだというのはなんとなく結びつきますが、ただそれだけで官能的な気分にさせるというのは納得いかないですよね。

まずイランイランの催淫効果のもととされる、「ベンジルアセテート」という成分。こちらはジャスミンや、ガーデニアにも含まれていて、蜂がオスを誘引するときにも使うフェロモンの一つとされています。

また、イランイランに含まれるリナロールやゲラニオールには抗不安作用があり、緊張を和らげてリラックスさせる効果や、喜びや官能的な高揚感、安心感、をもたらす催淫効果があるのです。一緒にいるひとに、高揚感を持たせて、安心感も与えられる上に、官能的な気分にさせてしまえるなんて、男女間には取り入れたい香りですよね。
イランイランの香りは、「なんだかうまく行くかも。」と実感を持ちはじめた彼との関係の一押しに効きそうじゃないか、と考えてしまいました。

タガログ語でイランイランは、「花の中の花」という意味を持ち、インドネシアでは、新婚夫婦のベッドにイランイランを散らす習慣があるほど、ロマンチックで官能的なお花。

イランイランの花を使った香水に出会ったら、是非試してみては。

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