Fragrance web Magazine

|セントペディア

Scentpedia

FEATURE

仏フレグランス市場に生き続ける「パルファン ロジーヌ」クリエイター マリー・エレーヌ・ロジョン氏にインタビュー

2017.11.01

Scentpedia編集部

−ブランドを立ち上げたきっかけは何だったんでしょうか。

マリー・ロジョン氏(以下、ロジョン): 20年前は、様々なフレグランスブランドが大々的に広告を打って、エルメスやディオール、シャネルなどのブランドからもマスメディアに向けたフレグランスがたくさん世に出されていました。そんな中で自分は、もっとパーソナルな、女性の為の香りが作りたいと思ったんです。

 

−ブランドのショップはパリにありますか?

ロジョン氏:フランスはパリに2店舗あります。一つは、パリの中心、ルーブル美術館の反対側に広がるパレロワイヤルの一角に小さなブティックがあります。もう一つはパリのブルゴーニュ通りにあります。日本ではまだニッチブランドというものが出てきていなかった時代に日本で展開を始めて、バーニーズ ニューヨークを皮切りに、伊勢丹新宿へと広げていきました。

 

−1番人気の香りはどれですか?

ロジョン:日本では「ゼスト ド ローズ」が一番人気の香りですね。ヴィーヴ・ラ・マリエは世界的にも人気の香り。「バレリーナ No.3」は伊勢丹のみでの展開で、日本では比較的パワフルなフレグランスとして捉えられる香りですが、とてもお勧めです。

 

−ロジョン氏からおすすめしたい日本人女性に向けた香りは?

ロジョン:「ローズ・ネージュ」のパウダリーな香りは優雅でとても素敵です。最初は日本人のお客様も、販売員にフレッシュで爽やかなものを好みとして伝えられることが多いのですが、話をしていくと必ずしもそこに行き着くわけではないんですよね。まだ出会っていないだけで色々と試してみると新しいと発見があります。

 

  • ヴィーヴ・ラ・マリエ
  • ブランドの最初のフレグランス「ローズ ド ロジーヌ」

−今のフランスのフレグランス市場はどういった状況でしょうか。

ロジョン:フランスでは、ニッチブランドがあまりにもたくさん出てきてしまっています。さらに、そのニッチブランドの中のいくつかは、ブランドを出しても、あまりクオリティが良くなくて、すぐになくなってしまったり、投資目的でブランドを大きな会社が買収してしまったりということも増えてきています。ビッグブランドにあたるシャネルやエルメス、ディオールやゲランなどといった代表的なメゾンも、ニューコレクションとして、ラグジュアリーなラインを作ってしまうことで、ニッチフレグランスとのボーダーがなくなってきていることもあります。パルファン・ロジーヌは20年前に立ち上げて、全体として前年比は15%上がっており、ロンドンのリバリティへについては179%と好調な数字を出しています。我々のブランドは投資会社が入っていることもなく、独自のクリエイションと自分たちで運営もすべてやってきていますが、こうして20年続けられていることに非常に意味を感じています。

 

−日本国内で、パルファン・ロジーヌが購入できる店舗はどちらでしょうか。

ロジョン氏:毎年この時期、「サロン・ド・パルファン」が開催される“伊勢丹新宿店”。こちらでは10年以上の販売実績があり、顧客も多くいらっしゃいます。最近では若い女性のギフト向け雑貨を取り扱っている「メゾン・ド・フルール」28店舗でも販売しています。

 

 

−これからパルファン ロジーヌとしてしていくべき活動はどのようなことだと思っていますか?

ロジョン:私たちは、これからも今までも変わらず、私たちにしかできないクリエイションをずっと続けて届けていくことを信条に、ローズの世界を伝えて行きたいと思っています。

問い合わせ先/フォルテ 042-222-7331

関連記事