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【INPUT】アロマテラピーから原材料や香料、フレグランスのことまで。絶版書も揃う「香りの図書館」で学ぶ

2017.09.15

Scentpedia編集部

近年アロマテラピーの人気に伴い、「香り」についての関心も時代とともに高まってきている。そんななか、香り・嗅覚について学べる場が少ないということから、地方からも訪れる方がいるという日本唯一の「香りの図書館」を紹介したい。

「香りの図書館」は、フレグランスジャーナル社と、2005年当時、筑波大学名誉教授 渋谷先生によって開館された。所蔵している書物は、雑誌を含め約10,000冊以上にのぼり、香りや、においに関する図書の閲覧、文献情報検索の場として熱心に利用されている。アロマテラピー、ハーブ、香り、植物、代替療法、香道、環境、化粧品、心理学などの分類に分けられ、大正時代に創刊された絶版書まで揃っている。さらに「香創育」を掲げ、セミナーを定期的に行う。

  • 絶版書の数々。お花の香りの構成などが記されている。

現在館長を務める傍ら、50年にわたって精油について研究している東大名誉教授 谷田貝先生に話を伺うと、香りに関しては、公立の図書館では学ぶことができる場は非常に少ない。そんななかで、民間で学べる場があれば、という思いから、定期的にセミナーを行い、アロマの最新情報や、香りの働き、利用法や活性など、香りのトピックを扱い、ここに来たら何でもわかるような基地にしたい。と語ってくれた。

国内外から寄せられたアロマの精油も。(一部販売)
フレグランスに関する本の数々。

さらに年に一度、館長自らコーディネートし、香りの産地を辿るツアーを実施している。今年はインドを目的地に、香りの原料となる植物を育てる農場から、工場、マーケットを周るのだそう。なお、セミナーもツアーに関しても、一般人の参加者がほとんどであるとのこと。

来訪者には、北海道や九州からも訪れる方がいたり、アロマテラピーを学びたい女性から、論文の材料を探す学生、香料会社で勤務する専門の研究者まで、とにかく香りについて気になることがあれば、どんな人にでも、為になる図書館である。フレグランスジャーナル社から出版される新刊も閲覧でき、入館者は割引価格で購入もできるようになっており、常に新たな香りに関する情報を取り入れたい方は必見だ。

入館料:一回200円。会員カード(年会費2000円)で自由に閲覧可能。※貸し出し不可
開館日:火〜土曜日 10:00ー17:00(土曜日は16:00まで)
住所 :東京都千代田区飯田橋1-5-9 精文館ビル2F
TEL:03-3264-0126

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