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COLUMN

Essence N°2
ベルガモット

2017.05.17

Scentpedia編集部


シトラス系のノートで、最もよく使われる香料が何かをご存知でしょうか。それは「ベルガモット」です。

日本では、あまり親しみがない柑橘かもしれません。ベルガモットは、その他の柑橘類とは異なり、生食や果汁飲料などの食用としては適していません。つまり、精油を採取し香料として使用する為だけに作られている、まさに香り専門の果実なのです!

ベルガモットは、皆さんにとっても身近な紅茶「アールグレイ」の香り付けとして有名です。「アールグレイ」は日本でも人気のフレーバーですが、アールグレイにベルガモットの香りがつけられていることをご存知な方は、意外と少ないのではないでしょうか。


それと同じように、ベルガモットが入っている香水はたくさんあります!なぜ、そんなに万能な香料なのか?!秘密は・・・こちらの4点にあると考えています。

1 好き嫌いが少ない


ベルガモットの香りはオレンジと並んで好き嫌いの少ない香りと言われています。

ベルガモットが主体の香水は、TPOをあまり気にしなくても良く、好印象を持たれやすい爽やかさが特徴です。
ビジネスシーンにも、カジュアルにも、男女問わずプレゼントとしても最適な香りです。


2 デリケートで上品

ベルガモットの香りは、レモンにはない柔らかい印象と、香りを構成している「リナロール」という成分から感じさせるアロマティックな要素も持った「デリケートな香り」とも言われています。
 ベルガモットの香りの中心となる成分は「リモネン」で、高級感が出る香料として有名です。
奥ゆかしく繊細で、高級化粧品の香りに用いられるなど、肌に使用しても嫌味なく使える香料です。

3 バランスがいい

ベルガモットの酸味は、レモンほどパワフルではなく、ライムほど苦みも強くなく、ユズやグレープフルーツのような個性の主張が強くない為、香水の処方にはとてもバランスが良い存在なのです。衣類に例えるなら「ジーンズ」のような存在ではないでしょうか。
ジーンズがどんな服と合わせても自然と馴染むように、ベルガモットもほとんどの香料と相性が良い、万能アイテムなのです。

4 明るく前向きな気持ちになれる


ベルガモットはアロマの世界でも広く使われており、「心」への作用が大きい精油だと言われています。
イライラなどの気持ちを鎮静し、気分を明るく前向きに、リフレッシュさせる作用があります。
自ら「元気になりたい」と思う時もありますが、無意識にも、人は楽しく生きていたいものです。


ベルガモットの香りを嫌う人が少ないのは、元気になれるベルガモットを無意識に好んでいるからなのかもしれません。







アロマオイルのコーナーには必ずありますので、是非手にとって、優しく上品なベルガモットの香りを楽しんでみてはいかがでしょうか。




ベルガモットを使った代表的な香水

■ 4711 オリジナル オーデコロン
世界最古の香水と言われる「ケルンの水」の香水。200年間独自の製法を守り続け、現在も香料は天然の植物素材だけで作っている。
爽やかなシトラスをトップに、ラベンダー・ローズマリー、そしてネロリへと変化していきます。



■ ディオールオムコロン/ディオール

さっぱりとしたシトラスと、洗濯物を連想させるフレッシュなムスクが合わさる清潔感のある香り。



■ ココ マドモアゼル /シャネル

フレッシュでフェミニンなオリエンタルノート。シトラスからジャスミンなどのセンシュアルなフローラルへ。
やがてパチュリなどの凜とした印象へと変化します。

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