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COLUMN

香りの雑学について Part1

2023.07.07

Scentpedia編集部

2020年、突如始まったコロナウィルスによるパンデミック。
その背景で広がる、香りの世界についてお話しします。

近年では、コロナ渦の影響もあり免疫を上げるためや、空気中のウィルス蔓延を防止するために「香り」がどのような効能を発揮できるかが、フレグランス業界においても目下の研究テーマとなっています。

ただし、厚生労働省では香りの効果がまだはっきりと認められておらず、科学的な根拠の乏しい非科学的なものだと位置づけられているのが現状です。
しかし、歴史的な史実を鑑みたときに、香りの効能は様々なシーンで古くから人々の生活や文化に深く根付いていることがわかります。

今回は、その例を2つお話ししたいと思います。

1つ目に、檜(ヒノキ)の抗菌作用についてお話しします。

日本では、古くから檜の家に住むと長生きすると言われていることを知っていますか?

檜はそのような言い伝えから、建築資材として積極的に用いられています。
また、高価な着物などは虫がつかないように檜の箱に入れて保管するという習慣があります。
他にも、檜はフィトンチッドの含有率が高く、伐採後も発散し続けます。
フィトンチッドとは、自由に動き回ることのできない植物が、害虫などの外敵から攻撃や刺激を受けたり、傷ついた時でも病原菌に感染しないように傷口を殺菌したり、害虫を寄せ付けない為のバリアのようなもので、植物が身につけた生きるための能力の1つです。
とても神秘的ですよね。

檜に含まれる木の香りは、脳の活動と自立神経活動を鎮静化し、リラックスさせることが分かっていて、血圧低下や脈拍の乱れの減少、快眠など数多くの効能をもたらしてくれます。

そんな効能を兼ね備えている檜は、日本の生活に浸透し、ある程度の効能が認められ、愛されています。

2つ目は、ラベンダーの抗菌作用についてお話しします。

ラベンダーは、ヨーロッパで医療用途として活用されていることを知っていますか?

ラベンダーが医療用途としてヨーロッパ全土に広まったのは、ドイツの「植物学の祖」と称される修道院長のヒルデガルドの功績と言われています。
アラブでは、去痰、抗けいれん薬として用いられたり、ヨーロッパの民間医療では、傷の手当てや子供の虫下しに良いとされていたり、民間医療の薬草として広く愛され続けているハーブとして有名です。

ラベンダーの香りを生活の中に取り入れることで、病気になりにくくなるといった薬草のような効果があるとされています。

どうでしたか?

香りの効能に触れることで、風邪の予防ができたり、長生きできたり...
香りの世界は幅広く、そして、とても深みがあります。
次回のコラムでも今回に引き続き、香りの雑学についてお話し致しますので、チェックしてみてください。

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